いま 本を読んで いるところ。


by bacuminnote
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しずかにゆらぐ 水面のむこうに。

▲明け方から雷が響き今日は「来そう」やな、と思ったけど、想像以上の大雨が降った。つめたくて激しい雨だったのでレインコートを着て出た。信号までの道はわたしひとりだったから。ちっちゃい子みたいに、ぴちゃぴちゃ音たてて歩く。水しぶきがストッキングにしみを作るけどかまわない。街路樹が突然のシャワーに気持ちよさそうに伸びをして。草も木々も。みどりいろってこんなにいっぱいの色があったんやね。
雨の日にじっとりした家で本を読むのもけっこうすきなんだけど、思い切って出て来てよかった。義母としゃべって、笑って、あつあつのお好み焼きを食べてる間に、窓の外はうすくひかりが差し、やがて青空になった。

▲この間、姪の結婚式が横浜であった。横浜は山下公園前に停泊していた船『氷川丸』に泊まった中学の修学旅行以来だ。もう36年も前のことだけど、このときのことはよく覚えている。ただでさえコーフン気味の田舎の中学生が♪ブルーライトヨコハマ~(←このころ流行ってた いしだあゆみの歌)の船に泊まるやなんて。海のない奈良県の子どもたちは大はしゃぎで乗船したものだった。なんたって、今みたいに家族旅行をする家は ほんまに少なかった頃の話だしね。

▲夜になって、だれから聞いて来たのか「この船は戦争中は病院船やったんやぞー」と言う男子がいて。「うっそぉー」と返しながらも、かたいベッドとカーキ色のごわごわした毛布、それに船内に漂う油のにおいが妙にリアルで、皆一瞬しんとして。そのうち、なんだかこわくなって皆きゃあきゃあ騒いだ。
いま、その日のことを思い出したので、ネットで『氷川丸』を調べたら、あの夜 男の子が言うてたように、戦争中は海軍に徴用され病院船として、戦後は外地からの復員船としても運用されていたらしい。それだけでなく、この船 かつては「北太平洋の女王」と呼ばれた客船でもあり、その人生(船生?)はなかなか波瀾万丈だったようで興味深い。だけど当時はそんな歴史もドラマも知らず、「アールデコ」なんて思いもよらず。センセが夜に酒盛りしてたとか、だれそれがあの子に告白したとか、そんな横浜の一夜だった気がする。

▲さて、結婚式の前日はひとまず東京に。東京には「船」を降りて二年になる息子がいる。「二人だけで会うても仕方ないしなあ」などと、母子で身も蓋もないような会話をしていたのだけれど。息子のガールフレンドが同行してくれることになったあたりから「ハハの東京物語」は急転回。ご飯は何食べる?どこか行きたいとこある?とやっと物語の雰囲気が盛り上がるのであった(ありがとう、○○ちゃん!)

▲青山でリクエストの野菜料理を食べ、ホットケーキとスコーンと珈琲のうまい店に行き。ずっと行ってみたかった青山ブックセンターにも寄って、本の森をかけめぐる。
荷物を持ってもらい、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロの「おのぼりさん」はふたりが歩くちょっとうしろから歩く。肩よせあうふたりの背中がなんだかいとおしい。その昔、義母が「あんたがいるから、まだあの子(わが相方)と話するけど・・・」と言うてはったことをふっと思い出した。

▲夕方に横浜入り。その日は都会の空気に酔ったのか、枕がかわったからか、それとも10332歩 歩いたからか(←いつも皆から「ええなあ」と言われる歩数計つき携帯)なかなか寝付けず、ちょっとうとうとしてはすぐ目が覚めて、気がついたら外が明るくなりはじめた。
海のないところ育ちには夢のような景色が窓の外にひろがっていて、思わずとなりのベッドの母を起こす。停泊している船、ベイブリッジ。しずかに揺らぐ水面のむこう おおきな陽がのぼってゆく。

▲その日は幾組も結婚式があったようで、エレベーターで廊下で花嫁やその家族を見かけた。昨今の演出過多なウエディングプランには思うところがあるものの、若い(若くなくても!)笑顔のふたりはいいものだ。結婚式ではカップルがうつくしくkissをするのにみとれ、だいすきな賛美歌312番をきもちよく歌い、そして花嫁の母(三番目の姉)の涙に胸がつまった。

▲披露宴が始まって、しばらくすると「くじ引きスピーチ」とかいうのがあった。箱の中に出席者の名前のカードが入ってて、新郎新婦が引いたカードのひとがスピーチをする、という趣向らしい。姉(二番目)と「当たったらかなんしトイレにでも行こか」と相談中、司会者の「それでは新婦の叔母さんの○○くみこさん」という声が聞こえ姉と無言で見つめ合う(泣)
あろうことかトップバッターだった。どうでもいいことならいくらでもしゃべるくせに、こういう時には突然無口になってしまう困ったひと(わたし)である。ケッコンはゴールじゃなくスタート・・と、なんかわかったような、わからんようなこと言うて着席。ああ、はずかしい。
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by bacuminnote | 2007-05-30 21:45 | 出かける | Comments(0)