いま 本を読んで いるところ。


by bacuminnote
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<   2007年 04月 ( 3 )   > この月の画像一覧

▲お隣の八重桜が散って、ウチの庭も今さくら色に染まっている。洗濯物についた花びら一枚、が なんだか艶っぽくてしばし見入ってしまう。ここのところ不調で鬱陶しい気分で過ごしていたので、そんな些細なことでもこころが春めいて。
よしっ、と腰上げて何日ぶりかに買い物に出て、それから相方のおかあさんを訪ねた。

▲義母の住んでいるホームには大きなお風呂があって、今日は11時から開いてる、とのこと。「あんたの具合悪いのは、冷えてるからかもしれんし、これから一緒に行こ」と部屋に着くなり、ふたりで大浴場に直行した。
先客二人はすでに上がって、ゆっくり服を着てはった。タオルで前を隠してドアに向かうわたしたちに「(そんなんしなくても)中にはだぁれもいてはらへんよ」と言わはるので大笑いする。

▲大きな窓の外はみどりが瑞々しい。あかるい光の中お風呂に入るぜいたく。ふたり、ひろーい湯船の右と左(わたしは泡が出てる方をチョイス)に浸かったもんで、大きな声でしゃべる、しゃべる。そうして〆は「ごくらく、ごくらく」 「ああ、ええきもち」
出かける前に きれいにしてきたとこやけど(笑)顔もからだも石けんつけて洗った。

▲それから義母の背中をながす。「いやあ、そんなことしてもろたら・・・」と遠慮しはるけど、その昔ふたりで温泉に行ったとき「さあ、うちが背中流したろ。きもちええで」と、ごしごし洗ってくれたのは義母だった。大人になってからだれかに背中流してもらうやなんて、思いもつかなかった若いわたしは、びっくりしたり恐縮したり。そして何より うれしかったし、きもちよかったし。いつかわたしもお返しがしたいと思っていた。

▲その後ふたりでお風呂に入る機会がなかったわけではない。けど、これが なかなかすっとは言えんもんで。若い頃(今でも)電車の中で席を譲るタイミングが掴めなかった、あの感じにも似て。いかにも「親孝行してます風」で気恥ずかしかったり、人目が気になったり、いろいろいらんこと思ったりしてできんまま、いっぱいの時間がすぎて。やっと今日。ただそれだけのことなんやけど。なんかうれしくて(いつもは10日にいっぺんやのに)これを書き始めた。

▲それにしても。
はだかになる、のはいいもんだ。シャツ一枚、靴下ひとつぬぐたびに、身も心も軽くなってゆく気がする。おかあさんとわたし、ゆたかだったからだもいつのまにやら しぼんでしもたけど(苦笑)老いたからだの その線もまたいとおしい。

▲部屋に戻って「ああ、暑ぅ」と窓を開けた。
湯上がりのほてったからだに風がきもちいい。暑がりの義母は団扇でぱたぱたあおいでる。お昼になって、デパートで買って行った筍ご飯と豆ご飯とほうれん草の白和えを食べた。お風呂入っておなかが空いたのか「こんなん全部よう食べんなあ」と言うてたのに「おいしい、おいしい」と完食。
明るいうちのお風呂のおかげで、どこかとおくに旅行気分で またバスに乗って帰って来た。時間にしたらほんの3時間ちょっとのことなんだけど。
ただ、それだけのことなんやけど。
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by bacuminnote | 2007-04-22 11:44 | Comments(0)

四月、晴れた日曜日に。

▲いつのまにかすっかり葉桜になった桜並木を歩きながら、季節がかわってゆくことへの思いが、だんだんぼんやりしてきてるなあと思った。
洗濯物にかすかに残るお日さんのぬくもり、川の流れ、水の勢い。それに吹く風にも「おっ、来たな」と・・・開田高原で暮らしたときのように「春が来る」そのことだけに、あんなにわくわくすることって もうないのかもしれない。
そう思うとちょっとさびしい 大阪に戻って三度目の春だ。

▲この間 友だちフウフに彼らの友だちの 作品展に連れて行ってもらった。なんで「連れて行ってもらった」かというと、ここでも何回か書いてるけど、わたしが方向オンチ(しかも上級者編)だから。
その個展の案内を知ったときから行ってみたいけど、単独行は(←たいそう なんである)自信ないなあ と唸っていたところに「一緒に行こうか」と話があったので「はい、行きます」とソッコウ挙手したわけだ(笑)

▲金曜の夜から崩れた天気も徐々に回復して、日曜日は朝からきもちのよい青空がひろがった。
だからか、乗り込んだ地下鉄には いかにも行楽客風の中高年グループの姿が多かった。わたしの隣に座った六十代くらいの女性もその一人で、大阪観光案内と書かれたプリントをえらく真剣に読んではるので、ちょっと気になってのぞいたら(・・すまん)『通天閣、なにわのエッフェル塔』と書いてあった!
その後 女性は向かいのシートのお仲間たちと、ひとしきり新世界で串カツを食べる相談に盛り上がり、いろいろ注文して、ちょっとづつ皆でシェアーすることに相談がまとまったようで(笑)動物園前で一斉下車。急に車内がしーんとなった。

▲わたしが降りたのは次の天王寺。近鉄の駅の方に上がると、人、人、人で埋まっていて、くらくらする。
吉野に花見 の人出やろか。亡き親父なら「ほら、見てみ、ようけのお客さんが吉野へ来はるでぇ」と、さぞうれしそうに笑っていたことだろう。吉野行きの電車に乗る人は皆「吉野のお客さん」みたいに思うとこあるお父ちゃんやったし。忙しいときは従業員だけやのぅて家族総出が当たり前の商店やから、この季節の日曜 晴れた日に遊びに出るのに この年になって尚 どこか後ろめたい気分になるのは、こういう人のもとで大きくなったからにちがいない(苦笑)

▲友人との待ち合わせは駅を出て、阿倍野筋をちょっと行ったところの本屋さん。ほんま言うと、その待ち合わせ場所に行く自信もなかったわたしではある。けど、あんまり「わからん、よう行かん」ではいくらナンでも恥ずかしい、と 前の晩からネットで地図を何度も見て頭にたたきこんだ甲斐あって(←たいそう なんである)予定よりずいぶん前に到着してしまった。しばらく立ち読みしてたら友人たちが現れて、目的地に向かう。

▲そこは漆器の専門のギャラリーで。広くはないけど、渋くて落ち着いた雰囲気に漆器がいい感じに並ぶ。
しばらく作品をみていたら、HPで紹介されていた中で印象深かった器と目があってどきんとする。しずかに据わっているのに存在感のある器。そのうち、友だちの友だちが来はって紹介してもらう。「どうぞ、どうぞ手にとって見て」という言葉に、さわらせてもろて、じっくり眺めさせてもろて。
ああ、いつか「気に入ったものだけ 少し」の暮らしを とつよく思うのだった。帰り際「あ、せや、これ」と友だちの友だちが 紙箱から出さはった 名刺には「漆工」とあって。この日みた彼の器と重なって いいなあ、と こころにのこっている。

▲ギャラリーを出てから、その古い商店街を歩く。
日曜が定休日のお店が多く、ところどころ灰色のシャッターの下りた通り。友だちが昔っからのおせんべいやに寄るというのでつきあう。角を曲がり、路地をゆくと、すぐ近くに大きな駅があるのが信じられないような「昔っから」のお店がぽつぽつ現れて夢のようだった。
店の前に立つと「おせん」焼くぷーんと甘いホットケーキみたいな いいにおいがそこらじゅうにして、シアワセなきぶん。
店先にはガラスの蓋の木箱が並び、おせんや吹き寄せが入っている。ここは「浪速ことば」が書いてる(焼き印)おせんで有名なのだそうだ。「けったいな」とか「しんきくさい」とか「いとさん」とか、他にも何種類もあるらしい。

▲ガラス戸のむこうには火床があり、ご主人が慣れた手つきでせんべいを次々焼いていかはる。うしろの壁にはええ色になった貫禄ある鋳物の焼き型がずらりとならんで壮観。すばらしい。
友だちが注文のせんべいを包んでもらってる間「そこに座って待ってて」と椅子をすすめてくれたけど、じっと作業に見入る。こういう「仕事」の見える店は動けなくなる。
「おいしそうやなあ」というわたしらの声がガラス戸越しに聞こえたんかどうか「これ、待ってる間食べて」と焼いて冷ましてるところの「おせん」をわたしの掌に三枚ご主人がのせてくれる。美味!その後 再び焼きたて(まだ柔らかいの)をごちそうになって。ほかほかおせんに ほかほか気分で「おおきに、ごちそうさま」と店をあとにする。

▲その後も歩いて、歩いて。おなかが空いた。
どこかでお昼を、と言いながらまた歩く。こんど店みつけたら、どんなとこでも「入ろう」と思うのに、そういうときに限ってないものである。そうしたら、『雑穀がゆ』「当店は化学調味料は使っていません」の張り紙のあるお店に三人の足が止まった。もちろん入店。
「自然食」系のお店によくある押しつけがましいところ(苦笑)もなく、安い(500円位)うまい(友人の注文した「雑穀がゆ(おかず付き)」もわたしの「ちゃんこうどん」もええ味)店の人は感じいいし、の三拍子そろったところで大正解だった。
まだ始めたばかりなのか「休みなしで」がんばってはるらしい。あんな値段でやっていけるのかなと心配になるも、どうか繁盛しますように、と願いながら 身も心もほかほかにぬくもって「おおきに、ごちそうさま」と店を出る。

▲このあと、まだまだ行脚(笑)は続き、夕方家に帰ってケイタイの歩数計見たら10575歩だった。
後ろめたい、とか何とか言いながら 四月、晴れた日曜日、いちにちたっぷり機嫌よぅ遊ばせてもろたわ、お父ちゃん。

* 追記 *
えらい長い話につきあわせてしもて、すみません。
話の長いのがわたしの悪い癖。家族からもよく「ほんで?」「結局?」「ケッカどうなん?」と急かされる。
子どもの頃は遠足の作文書くのに、朝起きて、母の作ってくれるお弁当の話で長引き、学校で集合してバスに、あたりで枚数切れ。途方にくれてたことを今 思い出した。

あ、おいしかった雑穀がゆのお店は阿倍野筋にあって「沢」という名前でした。
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by bacuminnote | 2007-04-17 11:35 | 出かける | Comments(0)

おのおのの手をもって。

▲満開の桜の木の下を首をすくめて歩く。
風がつめたい。足許からじんと冷えてくる。
開田高原でいるときは 五月、満開の桜のそのうしろに雪が舞う、なんて 夢みたいにうつくしい光景に会えることもあって。まちに住む友人たちに自慢してたもんだ。けど、四月とはいえ東京でもこの間 雪が降ったとニュースで見てびっくりした。なんでも十九年ぶりのことらしい。

▲いやあ、しかしほんとうに寒い。買い物に出かけたら、今日は(4月6日)あちこちの幼稚園やガッコで入学式だったようで、式の帰りと思われる子どもとお母さんを何組か見かける。お母さんの春色の薄着が、ものすごく寒そうで気の毒だった。その横で、ぶかぶか制服の子どもも なんだか心許なげで。
その内の一組が、知り合いに会ったようで「きゃあ、おひさしぶり~」のあと、さかんに制服姿がかわいい、かっこいい、と褒めてはる。
もしかしたら、きびしい「お受験」の末に獲得した制服なのかもしれないな。
新入生の泳ぐように大きな制服がかわいい と、よく言われるけど。わたしは制服嫌いなので、どんなにかわいくても、ゆったりしていても、窮屈そうに しか見えないのであった。

▲新入生といえば、このあたりは、会社の研修センターがあるのか、この時期 新入社員風の若い人たちもよく団体で歩いている。それが、みな一様に黒のスーツ姿に身を包んでいる。奇妙だ。制服でもないのに。なんで皆同じスーツに靴やバッグまで同じなんだろう・・・イカン、イカン、このごろのわたしは ぼやいてばっかりだ。そんなことを思っていたら、手をつないで歩く七十代くらいのカップルとすれちがった。

▲道の向こう、歩いて来られるのを見ていたときから、感じのいいお二人だなと思っていたのだけれど。歩道橋の上、つよい風がそれはつめたくて「おお、さむ」「さむいねえ」と、どちらからともなく手をつながはったのである。
すれちがいざま、その瞬間を「見てしまった」わたしは、映画の一場面を見たように、どきどきするのであった(笑)
「何を、そんなことぐらいでびっくりしてるの?うちなんか・・」と
おっしゃる友人・知人の「なかよしカップル」のあの方、この方のお顔が浮かんだりもするのだが。

▲けど、道歩いてて こんなすてきなカップルをみかけるなんて、なかなかないもんだ。反対に、先に手ぶらのおっちゃんがさっさと歩き、うしろから両手に荷物、下手したらおっちゃんの上着まで持ってとぼとぼ歩く女性、の姿は結構みかける。そんな時はおっちゃんの背中にキックしたろかと思ってしまう(あ、今のとこ「思う」だけやけど、該当者は気をつけてくださいね・・・笑)
とにかく、そのおふたりの様子に、気分は一気に春(単純・・という声が聞こえてきそうだが)寒風の中、わたしは背筋をしゃんと伸ばし(なおして)歩くのであった。

▲そういえば、いま読んでいる本 『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』 (小山鉄郎著・白川静監修・共同通信社刊)にあったんだけど『友』という漢字は古代文字にあるように手を二つ重ねた形で。「つまり、おのおのの手をもって助ける友のこと」らしい。そうか。そうだったのか。コイビトでも友だちでも、そして手を繋ぐ、なんてことからも遠くなったフウフでも(苦笑)「おのおのの手をもって助ける」関わりでありたいと思う。

▲この本の「はじめに」書かれている一文が印象深い。
『白川静さんによれば、日本語は非常に素朴な表現が多い言語です。その日本語は漢字と出会って初めて、さまざまな考えを概念化することができるようになったのです』
こういうことを知ると、漢字だけでなく、ものごとの成り立ちに興味がわいてくる。おもしろいなあと思う。

▲そんなわけで、こんなのも、あんなことも、と初めて知ったことを書きたいのだけど、それは本を読んでいただくとして。
ひとつ、前から気になっていた「北」という漢字。
敗と合わせて敗北とは何故か?と思ってたんだけど。「北」とは人ふたりが背中合わせになった姿で「せなか」「そむく」の意味が生まれたそうで。敵に背中を向けて逃げることを「敗北」と言う・・・とのこと。ううむ。深い。
タイトルにあるように 本来「学ぶ」は「楽しい」ことのはず。始まりの4月。ガッコでも、ガッコ以外の場所でも 子どもたちが「楽しい学び」にであえますように。
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by bacuminnote | 2007-04-07 17:58 | 本をよむ | Comments(0)