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いま 本を読んで いるところ。


by bacuminnote
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あさがおのはながさいた。

▲あさ おきてすぐ ごみすてにいくとちゅう ちらっとあかいものがみえました。
なんだろうとおもいながら ごみおきばからもどって、いえのかいだんを じゅうだん
あがったところで、あさがおのはなが ひとつさいているのにきづきました。ついに はながさきました。

▲「生えずともよき朝顔を蒔きにけり」(高浜虚子)・・・だった。
そうは言うても、芽が出たというては 声をあげ、双葉が出ると大さわぎ、そんでもって開花でにっこり、の「あさがおのかんさつ」である。
最近のわたしは 空模様よろしく曇りのち雨。始終 寝不足のようなぼんやりした感じ(どうもそんな「お年頃」のもよう~)が続いてたのだけれど。「団子」より「花」にはげまされる、というのが 新鮮だ。
で、間に合わせに植えた鉢では 窮屈になってきたから地植えに。広いとこにお引っ越しして、ちょっとたよりなげな朝顔にたっぷり水をやって。うれしい朝だ。

▲ここ数日 夢中になって本を読んでいた。
シアワセの時間はだいすきな湯本香樹実さんの本。ちょっと思うところあって読み返していたら、おもしろくて、かなしくて、すごくて。引っ越し以来そのままの段ボール箱から前に読んだ本を探して、一冊読み、二冊読み、持っていないものは図書館で借り、図書館にないものはネットで古本を買って読み返してた。

▲その中の一冊にガラクタ置場でのら猫にえさをやる不思議なおばさんが出てくる話があって。主人公の弟が「猫と仲よくなるのって、どうしたらいい?」って聞くと、おばさんはちょっとずつ仲よくなるの。すこーしずつ。だんだん。あせっちゃだめ。「猫は子どもと大工さんと掃除機がきらいだからね」と答える場面がある。
大工さんはトンカチ持ってるから。掃除機は吸い込まれたら毛が抜けちゃうのかな、と弟は考えるんだけど・・・掃除機って、猫でなくてもなんだかコワイよね。

▲何年か前のこと。かつて不登校を経験したという若いひとの話を聞く機会があった。
そのときに「親にされて嫌だったことは何か?」という会場からの質問に「朝、母親のかける掃除機の音」と、彼が即答したことが胸にささるように残っている。
すごいリアルな、それに母としては いたい答えだなあと思った。子どもがガッコに行ってなくても、行ってても、これを聞いて「どきん」とした人 多かったんとちがうかなあ。会場は一瞬しんとした。
「母のかける掃除機の音が 自分の部屋に近づいて来るその感じが嫌やったんです」と
もう一度彼は言った。

▲たしかに。
掃除機って「早く、早く」って、何か急かしてるような音がする。ガーガーいう音に加え、ヘッドが椅子や机の脚に当たるドーン、バタンという音も。掃除してる人の「いらだち」をどこかに含んでるような音。なんか大きな力で吸い込まれる、そんな気もするし。

▲まだ下の子が小さくてアレルギーが大変だった頃に、高かったけれど、迷って考えて、そして又迷った末に(苦笑)外国製の掃除機を買った。排気もクリーンで、冬の間じゅう窓を開けることのない山の暮らしには好都合で、吸引力も強かったから。けど、そのかわりボデイは重く、音も大きくて。その頃のわたしは、子どものことや仕事のこと、かりかりしながらいろんな思いを物にガンガンぶつけて 掃除機をかけていたのだろうな。掃除を始めるときまって相方の機嫌が悪くなったっけ。
今はもう子どもも大きくなって、ほんまにこんなんでいいのか、と思うほど 掃除もええかげんになってしまってるんだけど。

▲そう言えば、この間 外出先から戻るとそろそろ掃除をしなければ と思ってた寝室がきれいになっていたので、びっくりした。
ふだんはわたしが「掃除しよう」と言っても(わたしの五十肩以来 掃除は分担制!)「まだ、ええ」「まだ大丈夫」となかなか腰をあげない相方が 率先してやったらしい。
彼曰く「寝転がって本読んでたらな、二階で、あいつ(息子) がーがー自分の部屋 掃除し始めたもんやから。なんかオレもせんとイカンような感じでしてん」
なるほど。二階から無言の圧力(?)かけられての掃除だったのね。そろそろあの重い、うるさい掃除機買い換えようか、という話も出てたんだけど。もうちょっと このままで いこか。
by bacuminnote | 2008-06-27 00:13 | 本をよむ