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いま 本を読んで いるところ。


by bacuminnote
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はやびき の午後に。

▲ 寒いから。雨降りやから。雪が舞ってきれいやから。肩が痛い。無理せんとこ。足元から冷える・・と、まあ、毎日毎日 日替わり定食みたく理由つけて掃除をさぼってたら、今朝、部屋のすみに大きな綿ぼこりが舞い舞いしてるのと目が合ってしまった。(苦笑)
というわけで、ようやく重い腰をあげて本日は掃除デイ。
掃除は先にがまんできんようになった方がする、と(←なんちゅうフウフやねん)暗黙のうちに了解し合ってるんやけど。敵はよっぽどがまん強いようで、たいていはわたしがすることになる。

▲ 昔は子どものアレルギーのこともあり、まめに掃除してたもんやけど。その子も成人し今は ほこりだらけのアパート(たぶん)でもなんとかやっていける体となったようで、ほんまありがたい。
こうしていろんなことが大変やった季節をこえ「ふりだしに戻り」わたしはまた元のナマケモノへと変貌中。
「なんやの?本やら何やら本やら。もう部屋ン中いっぱいでんがな。あんたは ほんまに どうらくやねんから」(※道楽=なまけ者が転じて、故郷では整理整頓のできない人をこう呼ぶ)~子どものころ飛んできた母の嘆き声が再び聞こえてくるような今日このごろ。はい。わかりました。わかりましたがな~

▲ 小学生時代しょっちゅう保健室のおせわになったことは前にも書いたけど。
授業中、具合が悪くなると手をあげてセンセに言うと、保健委員の子が保健室までつきそってくれた気がする。授業の途中、堂々と教室を出ていける保健委員とわたしに みんながちょっとうらやましそうな目でみる中、教室をぬける。広い廊下はいつも薄暗くてひんやりして静かやったから、ふたり黙ってそろりと保健室にむかった。

▲この学校、1904年(明治37年)に建てられた古くて、それはりっぱな木造二階建て校舎で、その大きな瓦屋根は子どもの目にもみごとだった。
そういうたら、校歌も寮歌風のメロディで(昔の校歌はどこもよく似ている)当時子どもらはみな、全く意味不明なまま歌っていたから、大きくなって改めて歌詞をみて(とりわけ二番)びっくりした。「世界の事物なにものか /日進月歩ならざらむ / 我ら優勝劣敗の /競争場裡にたたんもの / いかでおくれをとるべきか / いざやきたえん心身を」
作詞者がわからないんだけど、「われらゆうしょうれっぱいの きょうそうじょうりにたたんもの」って!

▲このころ「時代」が教育に求めていたことが何だったのかをおもわせるような歌詞で、「学校」の成り立ちを考えるうえでは興味深いけれど。わけもわからず大きな声で歌ってたことを思い出して複雑だ。
この校歌はわたしが六年生になったとき、町内の数校が統合されたことでお終いになって。あたらしい校歌は ♪おはようみんな はげもうみんな ~と一転してやさしい歌詞(作詞:竹中郁)にかわり、急に目の前がぱあっと明るく開いたようだった。

▲ さて、話は保健室にもどって。
磨き上げられた薄暗い廊下をそろそろ歩き職員室の前を通って、保健室に行くとセンセが、またあんたかという顔でベッドに寝かせてくれる。委員の子は「ほんなら」と教室に戻っていく。
狭い部屋にベッドがひとつ。薬品いれのガラス戸棚と先生の机ひとつ。保健室は、わたしの小中高の思い出に必ず登場するだいじな場所である。
けれど、当時の保健室には長居はできず、一時間ほど休んで様子みて、あかんかったら早引き、ときまっていて。低学年のときは親が迎えに来た。

▲なぜかそれはいつもお昼すぎのことで、それでなくても昼時は忙しい家業のなか、電話の呼び出しに仕方なしに母が駆けて来る。
保健室のセンセに「おかあさん、教室のもん持って来てあげてください」と言われて、母は教室のわたしの席に行く。ランドセルに教科書を入れようと机の中みたら教科書やらノートやら本やらごちゃごちゃ。ランドセルの中もぐちゃぐちゃで。保健室に戻ってくるや「ほんまに、クミちゃんはどうらくなんやから。はずかしわ」ときまって情けなそうな顔をするんよね。
まあ、そんな風におこられても、母と並んで歩いて家に帰るのは「びょうきではやびき」ということも忘れてうれしかった。それに家に帰ったら布団にもぐりこんで、本だって読めるしね。

▲ 件の木造校舎は、その後だいぶ経ってからこわされ公民館になった。
そのおりに記念の写真の冊子がつくられたとかで同級生が送ってくれた。なつかしい校舎や、広い大きな瓦屋根。教室の写真が続く中、一枚の写真に手がとまった。
写真が古くて、子どもたちの顔が不鮮明だったけど。校舎内にあった木のすべり台の裏側は、わたしのお気に入りの場所だった。
で、そこの棧におサルのようにぶら下がり、鉄棒みたく前転しようとしてパンツまる見えの女の子のはいてるスカートにはたしかに見覚えがあった。
とても保健室常連さんには思えない 元気いっぱいのお転婆娘がそこに写ってた。
by bacuminnote | 2013-02-26 15:10 | yoshino